問題 1.2 商空間上の連続函数

記念すべき二問目の演習(笑) やっていきましょう.

問題 1.2 X位相空間とする. f\colon \mathbb{P}^1 \to X  \mathbb{P}^1 からXへの写像とする.
このとき,  fが連続であることと  f \circ \pi \colon \mathbb{C}^2 -\{(0,0)\} \to Xが連続であることは同値である. これを示せ.

これはもう少し一般化した形で解答を得られるので,

定義 1.2.1 (A,\mathcal{O})位相空間,Bを集合, \pi\colon A \to B A からBへの写像とする.
このとき,\mathcal{V}:=\{V \subset B|f^{-1}({V}) \in \mathcal{O}\}はBの位相を定める.
この(B,\mathcal{V})\piによるAの商空間と呼ぶ.

補題 1.2.2 (B,\mathcal{V})\piによるAの商空間, X位相空間とする. f\colon B \to X  BからXへの写像とする. このとき,  fが連続であることと  f \circ \pi \colon A \to Xが連続であることは同値である.
(証明)
fが連続
\iff Xの任意の開集合Wに対して,f^{-1}(W)Bの開集合
!\iff! Xの任意の開集合Wに対して,\pi^{-1}(f^{-1}(W))Aの開集合
\iff Xの任意の開集合Wに対して,(f \circ \pi )^{-1}(W)Aの開集合
\iff  f \circ \pi \colon A \to Xが連続.